*七澤賢治講話集3「言霊」131ページより抜粋引用
「言霊(げんれい)」
という表現にいちばん近い概念が、
「ロゴス」というギリシャ語の中に、
かろうじてあるというわけです。
そのことが日本語でわかったのは、
ジェームス・カーティス・ヘボンが
「はじめに言葉ありき」
という、旧約聖書のヨハネによる
福音書第1章1節の「ロゴス」を
「言霊(げんれい)」
と翻訳したのが始まりになります。
これは明治の初めから二十年間ぐらい、
日本の聖書の中では「ロゴス」を
「言霊(げんれい)」と呼んでいた時期もありましたけれど、
まさに言語の元になる学びというものが
「言霊(げんれい)」だろうと思います。
そのことも日本の和学の中の大事な学びで、
日本では、それを一条家や
天皇家の賢所(かしこどころ)の中の
文書として残しておりますけれども、
そういうものを、
新たに研究しようとしたのが、
明治以降の「言霊学」なのです。
(七澤賢治講話集3「言霊」131ページより抜粋引用)
日本神話の読み解きから、七澤言霊学の新発見ともいえる新しい視座「日本語の音と周波数の関係」まで。「言霊」と「言葉」の関係、そして、それらが現実創造につながる原理とその意味するところをめぐる、「読めば読むほど読み返したくなる」七澤賢治講話ならではの味わいをどうぞご堪能ください。
著者紹介
七澤賢治
1947年山梨県甲府市に生まれ。1978年大正大学大学院文学研究科博士課程修了(宗教学)。2010年白川伯王家伝の継承者として「一般社団法人白川学館」を創設。著書に『龍宮の乙姫と浦島太郎』(小笠原孝次氏との共著 和器出版 2017年)など多数。
七澤賢治の言葉はいかがでしたでしょうか?
旧約聖書の「はじめに言葉ありき」は、
あまりにも有名ですが、
明治の初めまでは「言霊ありき」だったとは・・
今回の七澤賢治の言葉から、
歴史に隠された「言葉の力」の秘密が
見え隠れするような気がしますね。
さて、私たち人類(ホモサピエンス)が、
生き残り、進化を遂げた一番の要因は、
言葉にあります。
そして、言葉の元になる学び、
それが「言霊学」だと私たちは考えています。
さらに、その言霊学を紐解くカギが、
古事記に隠されているとしたら・・!?
今回ご紹介する記事では、
そんな古事記という神話に隠された
「言葉の原理」を解説しています。
ぜひ、ご一読ください。