ある高名な脳科学者は、
「言葉に出さないと成功できないようであれば、
それは本当の成功ではない」
と発言しています。
つまり、
「あえて公言しないとできない成功なら、
その人が本来目指すべき成功ではない」
ということ。言い換えれば、
「本当の成功像が自分の中に明確にあれば、
ロに出さなくても成功する」
と言っているわけです。
「本当の成功」についてはあとで述べるとして、
ここでは「言葉に出さなくても成功する」
という点について見ていきましょう。
この発言は、
大切な事実を教えてくれています。
口に出して言わなくても、
「言葉が脳内に浮かんだ時点」で
言霊が発生するという事実です。
普通、「言霊」といえば、
耳で聞く「音」や目で見る「文字」を
思い浮かべるでしょう。
正確にいうと、
それは言霊とはいいません。
言霊の「燃えカス」のようなものなのです。
じつは、
頭の中で一音一音がつながり、
ひとつの言葉が生まれた瞬間に、
言霊は生まれるのです。
こういわれても
納得しづらいかもしれませんね。
少し専門的な話になりますが、補足します。
たとえば、あなたの中に
「ありがとう」という意志が働いたとします。
その瞬間、脳内で
「あ」「り」「が」「と」「う」の
それぞれの音がつながり、ひとつの言葉になります。
ある研究では、その速さは、
7500分の1秒~1万2500分の1秒の
スピードだといわれています。
その一瞬、
あなたの意志が言霊となって力をもつ。
そしてあなたが「空」の状態であれば、
その言霊は5次元から4次元へと向かう。
だから、口に出したり書いたりしなくてもいい。
「自分はこの人生でこれをやるのだ」という
覚悟と意志があなたの中に生まれていれば、
それはすでに言霊として作用しているのです。
よく考えると、
これは怖いことでもあります。
なぜかというと、
あなたの意志がすべての現実を創造していく
ということだからです。
どんなに口に出して
「成功するぞ」「夢をかなえるぞ」
と言っていても、
脳内であなたが
「本当に成功できるだろうか」
「失敗するかもしれない」と考えていたら、
すべて言霊となって発せられます。
日ごろから何を考え、
どんな意志を発しているか。
私たちの普段の「あり方」が問われている。
このことは、
ぜひ心していただきたいと思います。
もちろん先ほど話したように、
声や文字にした言葉も、大きな力をもっています。
仕事で深夜に帰宅し、
無言で出迎えられたらガックリきますが、
「お帰りなさい。おつかれさま」
とねぎらわれたら、一日の疲れも吹き飛びます。
また、ピンチのときや落ち込んだときに、
「大丈夫」と人や自分に言い聞かせれば、
前向きに進んでいけます。
これらも
大事な「言霊」であることに変わりはありません。
ただ、言霊の本質 (働き)は、
脳内で言霊が生まれた時点で発生することは、
ここでしっかりおさえてください。
著者 : 大野靖志(本名 : 小野寺潤)
宮城県生まれ。早稲田大学商学部卒。
ユダヤ教をはじめ世界各国の宗教と民間伝承を研究後、白川神道、
言霊布斗麻邇の行を通じ、新たな世界観に目覚める。
現在は、多彩な執筆活動と並行して、一般社団法人白川学館理事、
ラボラトリオ株式会社代表取締役、neten株式会社顧問を務め、
日本と米国に意識変容のためのデジタル技術を普及すべく、
東京と山梨を拠点に、さまざまなプロジェクトに力を入れている。
大野靖志(おおの・やすし)として著書『成功の秘密にアクセスできるギャラクシー・コード』
『あなたの人生に奇跡をもたらす 和の成功法則』
『願いをかなえるお清めCDブック』(サンマーク出版)、
『とほかみえみため~神につながる究極のことだま~』(和器出版)などがある。