*七澤賢治講話集1「祓い」115ページより抜粋引用
古事記を読み解いていきますと、
一音一音が神を表しているわけですね。
五十神、そして
五十音の一音一音すべてが神だ、
ということで暗号だったということが分かったのですね。
一音一音で神の世界に入るということ、
それは「とほかみえみため」の
「と」という一音で神と一如するということなのです。
もちろん、それが呼吸というか、
「あ」から「ん」まで、
五十音全体は分かるということが、
阿吽(あうん)の呼吸
ということになるのですけれども、
最初からそこまでいきません。
お祓いをあげているとき、
何か分かった、ということが必ずあるわけですね。
(七澤賢治講話集1「祓い」108ページより抜粋引用)
●古来、主に宗教的文脈でとらえられてきた「祓い」の力とはいったい何なのか?
●白川神道の継承者でもある著者が「祓い」の現代的意義を根源から問い直す。
著者紹介
七澤賢治
1947年山梨県甲府市に生まれ。1978年大正大学大学院文学研究科博士課程修了(宗教学)。2010年白川伯王家伝の継承者として「一般社団法人白川学館」を創設。著書に『龍宮の乙姫と浦島太郎』(小笠原孝次氏との共著 和器出版 2017年)など多数。
七澤賢治の言葉はいかがでしたでしょうか?
さらっと凄いことが書いてありましたね。
「あ」から「ん」まで、
五十音全体が分かるということが、
阿吽(あうん)の呼吸。
普段なにげなく使う
このような表現にも、
古の叡智が刻み込まれているんですね。
しかし、いきなり、
すべてが分かった!という
境地にたどり着けるわけではありません。
まずは、一音一音と一如となる。
その過程で気づく
「何か分かった!」という感覚を
大切にしていきましょう。
今回は、そんな「気づき」の
キッカケになるかもしれない記事をご紹介します。
密教の世界では、
梵字をさまざまな仏と対応させる
「一字一仏」という捉え方があります。
唐の時代の中国で密教を学び、
その考えを日本に持ち帰ってきた空海は、
日本語の一音一音に秘められた力と
宇宙の創造進化のシステムの関係を見抜いていたようです。
ぜひ、ご一読いただき、
日本語一音一音への気づきを
深めてみてはいかがでしょうか?