言葉の大切さは
これまで述べてきた通りですが、
勘違いしていただきたくないことは、
それが宗教ではないということです。
宗教すら生み出すのが言葉であり、
宗教そのものよりさらに根元にあるものです。
これまでの宗教が
人類に何をもたらしてきたのかは、
皆さんもよくご存知の通りです。
もし、宗教に対する
人間の態度が正しいものであれば、
現在の人類の悲惨な状況も、
これまでとは変わったものに
なっていたことでしょう。
あらゆる紛争や戦争の
元にあったのが宗教であり、
それを利用しようとする為政者たちでした。
宗教の名の下、
多くの人々が弾圧されてきました。
一方、宗教の世界では、
神や教祖の言葉に従うのがルールであり、
その通りにやらないと天国に行けない、
もしくは信者失格、人間失格とされます。
それによって、
人々は自由に考え、
自由に言葉を発することを制限されます。
つまり、
言葉という最強のツールを
奪われてしまうのです。
その最強であり、
最高のツールである言葉を
自由に使えないということは、
人間が人間であることの
尊厳を失うことを意味します。
言い方を変えれば、主体性を失い、
「誰かが言ったこと」
の奴隷になるわけです。
こうした問題は何も宗教だけでなく、
言葉を伴うあらゆる教えや観念に存するものです。
それが親の言葉の場合もあれば、
上司や友人の一言というケースもあるでしょう。
いずれにしましても、
人間を奴隷にする最たるものが宗教であり、
言葉そのものは
それとは全く別世界にあることが、
おわかりいただけるかと思います。
言葉は言葉であり、
言葉そのものに罪はないのです。
それどころか、前項で述べたように、
言葉は神ですらあるわけです。
それを自由に使えるところに
私たち人間の神性があり、
人としてこの世に生を受けたことの
意味があるといえるのです。
言葉は宗教ではないということ、
そして、
あらゆる宗教は
言葉でできているということを、
しっかりご理解いただきたいと思います。
言葉自体、
あまりにも身近な存在であるために、
ほとんどの人が無意識のうちに
他人の言葉に支配されるようになります。
ですから、
今という時代に気をつけるべきは、
宗教よりもむしろ、
テレビやネットの情報にある
といった方がいいかもしれません。
結局は、どれもこれもが
言葉によって成立するという意味において、
すべて同じ土俵にあるといえるのです。
少なくとも、これまで意識を向けなかった
言葉の世界に関心を持つことで、
皆さんの人生の広がりも
これから変わってくるのではないでしょうか。
(次回に続く)
「とほかみえみため〜神につながる究極のことだま〜」
著者 : 大野靖志(本名 : 小野寺潤)
宮城県生まれ。早稲田大学商学部卒。
ユダヤ教をはじめ世界各国の宗教と民間伝承を研究後、白川神道、言霊布斗麻邇の行を通じ、新たな世界観に目覚める。
現在は、多彩な執筆活動と並行して、一般社団法人白川学館理事、ラボラトリオ株式会社代表取締役、neten株式会社顧問を務め、日本と米国に意識変容のためのデジタル技術を普及すべく、東京と山梨を拠点に、さまざまなプロジェクトに力を入れている。
大野靖志(おおの・やすし)として著書『成功の秘密にアクセスできるギャラクシー・コード』『あなたの人生に奇跡をもたらす 和の成功法則』『願いをかなえるお清めCDブック』(サンマーク出版)、『とほかみえみため~神につながる究極のことだま~』『「とほかみえみため」はなぜ奇跡を起こすのか?』(和器出版)などがある。
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