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第1章「とほかみえみため」は祓詞である | 「とほかみえみため」はなぜ奇跡を起こすのか?(その2)

作成者: ELEMENT編集部|Jun 5, 2022 6:00:00 AM

「祓いの力」の根源とは?

まず最初にお伝えしたいこと、
それは「とほかみえみため」は呪文ではなく、
祓詞(はらいことば)であるということです。

 

初めての方は、
祓詞といってもピンと来ないかもしれません。

 

いうなれば、神社でよく上げられている
祝詞(のりと)と同じようなものです。

 

つまり神様と繋がるための言葉ということですね。
「禊祓(みそぎはらい)祝詞」とか「大祓祝詞」のような表現もあります。

 

ただこの祓詞(はらいことば)が一般の祝詞と違うところは、
それがお祓いに焦点を当てたものだということです。

 

ですから、ここでは
お祓いとは何かというテーマでお話をしたいと思います。

 

まずは皆さん、回数はそれぞれあっても、
一度ぐらいはお祓いを体験されたことがあるのではないでしょうか。

 

たとえば、神社に行くと、
神主さんが白いフサフサの紙のついた棒を振って、
祓い清めということをしてくれますね。

 

あの作法がそうだといえます。

 

要は、私たち一般人に取り憑いた
悪いものや不要なものを、
ある力で取り去ってくれるのがお祓いだといえるわけです。

 

そうした対象を神道では、
罪とか障り、穢れといった言い方をします。

 

ではその「ある力」とは何かと言いますと、
それが「言霊」なのです。

 

神主さんが何らかの作法をする時でも
「祓い給え、清め給え」と言いますね。

 

ですから、拍手など様々な作法がある中でも、
実は言霊が一番の主役になっているというわけです。

人類が知らない“祓い”が持つ「役割」

ところが、たいていの方は
そこを無視してしまいがちです。

 

つまり、目に見える神殿や服装、
作法の方に力があると思ってしまうのです。

 

ちなみに言霊のことは
一般的に「ことだま」と発音しますが、
私たちはそれを「げんれい」と発声します。

 

ただその理由は後ほど述べます。

 

そこで、この祓いですが、
これなしには神道も、

日本が古来から持つ叡智のことも、
語ることはできません。

 

なぜなら「祓いに始まり祓いに終わる」と言われるほど、
この言霊の「祓い」には、

全宇宙のあらゆる物事を
うまく回すための役割と力があるからです。

私たちを縛っている「西洋の価値観」とは?

このことは、未だほとんどの日本人、
いや人類に知られていません。

 

それもそのはず、
この世界は西洋の覇道的な価値観で
あらゆる活動が進められているからです。

 

その西洋の価値観とは何かというと、
何かを蓄積することが善だという考え方です。

 

お金もそうですし、
資格やテクニックといったものもそれに当たります。

 

つまり、自分という存在に
何かを付け加えることが人間の成長であり、

それにより、地位も富も、
安心も手に入れられるという考えです。

 

それ自体といいますか、
そうした成長の一過程を間違っている
というつもりはありませんが、

そのような枠組みで生きてしまうと、
最後は価値観も含め、
自らが蓄積したもので雁字搦めになってしまうのです。

 

自分という存在に何かを加えて、
どんどん自分を広げるまではいいのですが、
その先の終着点がないのです。

 

そうなると、
いわば無限地獄のような状態に陥ります。

 

結局、お金を貯めても、
知識をいっぱい詰め込んでも、
ここまでやればいいということがありません。

 

どこまで詰め込んでも、
足りない、足りないという焦燥感に駆られます。

 

最悪の場合、本来は自由を手にするために、
お金や知識を貯めてきたのに、

最後はそれで幸せを得るどころか、
それに縛られてしまうということが起こるのです。

 

自らが貯めたお金を
守るために争いが起きたり、病気になったり、

また、これまで掴んできた知識に満足がいかないことで、
死を選んでしまう科学者や小説家もいます。

 

たとえば、ドイツの資産家
アドルフ・メルクレ氏は資産が1兆円以上もあったのに、
リーマンショックで 750億円失ったことで自殺してしまいました。

 

こうした蓄積の価値観がもたらす弊害は、
冷静に世の中を見れば当たり前のように感じられます。

 

けれども、現代文明に身を置くほとんどの人々が
同様の価値観に囚われているため、

それを当たり前と思い、
誰もおかしなことと気づかないのです。

 

これは何も個人だけの話をしているのではありません。
企業も国家も同じことです。

 

会社であれば前年比何パーセントとか、
国家であればGDPがどれぐらい伸びたとか、
結局蓄積の話をしています。

 

勘のいい方は、こうしたスタイルが
もはや限界に来ていることにお気付きのことでしょう。

 

企業や国の成長といっても、
よく見るとどこかから何かを奪っているだけであり、

最後は蓄積したものが原因で自らを滅ぼすという、
そんなことを人類は何百年も懲りずに繰り返しているわけです。

 

次回につづく

 

※ご理解を深めていただくため、
まだ前著『とほかみえみため〜神につながる究極のことだま』をお読みでない方は、
併せてお読みいただくことをお勧めいたします。


『とほかみえみため〜神につながる究極のことだま』は、
一部を抜粋してdaum houseでも記事として公開しています。
気になる方はぜひ、こちらからお読みください。

『とほかみえみため』はなぜ奇跡を起こすのか?

著者 : 大野靖志(本名 : 小野寺潤)

 

宮城県生まれ。早稲田大学商学部卒。

ユダヤ教をはじめ世界各国の宗教と民間伝承を研究後、白川神道、言霊布斗麻邇の行を通じ、新たな世界観に目覚める。

現在は、多彩な執筆活動と並行して、一般社団法人白川学館理事、ラボラトリオ株式会社代表取締役、neten株式会社顧問を務め、日本と米国に意識変容のためのデジタル技術を普及すべく、東京と山梨を拠点に、さまざまなプロジェクトに力を入れている。

大野靖志(おおの・やすし)として著書『成功の秘密にアクセスできるギャラクシー・コード』『あなたの人生に奇跡をもたらす 和の成功法則』『願いをかなえるお清めCDブック』(サンマーク出版)、『とほかみえみため~神につながる究極のことだま~』『「とほかみえみため」はなぜ奇跡を起こすのか?』(和器出版)などがある。