あなたは、神社で「神頼み」をしてはいないでしょうか?
神社は、神様に何かを頼む場所ではありません。
本来、神社は
「これからがんばりますので、ご加勢をお願いします」と、
自分の意志を発するところです。
なぜ神頼みをしてはいけないのか、
「拝む」と「祈る」という2つの言葉の違いが教えてくれます。
日本には、神に願いを届けるときに
「拝む」と「祈る」両方の言い方があります。
両者にさほど差はないと感じる人も多いかもしれませんが、
語源をたどるとまったく意味が違います。
「拝む」の語源は、「おろがむ」。
「愚かな行為をする」という意味。
一方、「祈る」は「意宣(いの)る」。
「自分の意志を宣言する」という意味です。
語源から見ると、前者は依存的で主体性のない行為。
後者は、神に対して自分の「意志」を「宣言」する行為。
神社で「神頼み」をするのは、この「拝む」行為です。
それに対して、「祈る」とは、
あなたの「決意表明」だといえます。
あなたが現実を作る「神」なのですから、
神社では、まず自分自身の意志を発信することが本来の姿なのです。
さらにいえば、お賽銭や初穂料(ご祈祷料)も、
実は神様に捧げているわけではありません。
神社に納めるお金は、自分の覚悟を表すために、
自分自身である神に捧げるお金だととらえてください。
神社でもうひとつ、注意してほしいことがあります。
「自分だけ得したい」
「誰かを蹴落として成功したい」
という低い意識で訪れてはいけないということです。
神社には、神聖な神だけが存在しているわけではありません。
我欲いっぱいの低い意識で「神頼み」に行くと、
同じくレベルの低い霊を引き寄せてしまうことがあるのです。
やっかいなのは、その存在が
人を成功させるケースもあるということです。
時折、何かがとりついたように、
瞬間的に大成功してしまう場合があるのです。
しかし、そんなまやかしの成功は長続きしません。
ある日突然、ドーンと
谷底にたたき落とされるような出来事が起こり、
すべてが水の泡に帰すパターンがほとんどです。
ちなみに、一時期
「ツイテル、ツイテル」という言葉がブームになりました。
これも「両刃(もろは)の剣」になる場合があるので気をつけましょう。
強力なエネルギーをもっていることは確かですし、
実際にこの言葉によって人生が好転した人も多いかもしれません。
しかし、ツイテルという言霊によって、
「望むツキ以外のもの」がついてしまう可能性があるのです。
ときには、低レベルの見えない存在が….…。
「霊の話など信じられない」と感じる方は、
「そういうこともあるのかな」程度で聞き流していただいてかまいません。
しかし、繰り返しになりますが、
あなた自身が神なのです。
自分以外の何かに頼る必要はないということは、
心しておいてください。
(次回に続く)
著者 : 大野靖志(本名 : 小野寺潤)
宮城県生まれ。早稲田大学商学部卒。
ユダヤ教をはじめ世界各国の宗教と民間伝承を研究後、白川神道、
言霊布斗麻邇の行を通じ、新たな世界観に目覚める。
現在は、多彩な執筆活動と並行して、一般社団法人白川学館理事、
ラボラトリオ株式会社代表取締役、neten株式会社顧問を務め、
日本と米国に意識変容のためのデジタル技術を普及すべく、
東京と山梨を拠点に、さまざまなプロジェクトに力を入れている。
大野靖志(おおの・やすし)として著書『成功の秘密にアクセスできるギャラクシー・コード』
『あなたの人生に奇跡をもたらす 和の成功法則』
『願いをかなえるお清めCDブック』(サンマーク出版)、
『とほかみえみため~神につながる究極のことだま~』(和器出版)などがある。