実力主義を超える!子どもの素直力が教えてくれるすごい目標達成術
ELEMENT編集部 [2022.06.15]
こんにちは、
ヒューマンビートボクサーで、
datum houseのライターの村澤です。
前回の記事では
「子どもを伸び伸び育てるコツ」について
お話しさせていただきました。
今回は、
そんな子どもたちが見せてくれた
「素直さが生み出す想像を超えた世界」
をお伝えしていきたいと思います。
私は普段、ビートボックスの
インストラクターとして活動していますが
その生徒さんは
子どもたちが大多数を占めており、
通常レッスンの他にも、
幼、保育園、小〜中学校へと赴き
ビートボックスの
課外授業をさせていただいたりと
日常的に子どもたちに
接する機会が多くあります。
そんな中で気付いたことは、
「子どもには自分を育てる力がある」
ということでした。
そうは言っても、
育てる側の先生や親にも
子どもに対する夢や希望、
理想の教育論などがあると思います。
学校の先生や
インストラクター業の方々、
人を育てる立場に身を置かれる
方々の多くには
お子さんや
生徒さんに対して
少なからずこんな理想を
お持ちのことでしょう。
「こんな風に育ってほしい」
「上達してほしい」
「良い成績を残してほしい」
「目標を達成してほしい」
こういった理想は
もちろん私の中にも常々あります。
ただ、
実はこういった理想の真意は、
少し極端な言い方をすれば
「私の言うことが正しい」
「言うことを聞いてほしい」
「勝手なことをしないでほしい」
「迷惑をかけてほしくない」
「生徒より優位の立場でありたい」
などといった
先生の自我からつくられた欲求もあり
生徒さんを
自分の思い通りにコントロールしたいという
支配欲求の現れでもあったりします。
生徒さんからすれば、
頭ごなしに理想を押し付けられて
とても迷惑な話です。(笑)
もちろんそんな先生ばかりでは
ありませんが、
自我から生まれた理想の先生像は
一旦手放していただいて
先生が持つ理想よりも、
生徒さんが持つ理想に寄り添う形の方が
生徒さん自身が
上達の早さを上げ、
自分の形(スタイル)を構築していく能力が
格段に上がる。
ということを
ビートボックス教室を通して
確信しました。
心配という名に隠れた支配欲求
インストラクターという立場に
身を置いていると
人の在り方について
様々なことに気が付くようになります。
例えば
生徒さんの親御さんから
お子さんの様子について
こんな言葉をよく聞きます。
*家庭の中では絶対に見せない笑顔をしている
*うちの子にこんな一面があるなんて知らなかった
*予想以上の成長をした
というものです。
このことから、
たとえ子どもであっても
家庭やプライベートの「内の顔」と
学校や社会の「外の顔」は
違っていることがわかります。
どんなに仲良し親子であっても、
家庭の外で起きていることまで
正確に把握出来ていないことがほとんどですから
習い事の場で
親御さんからこんな言葉が出てくるのは
ごく自然なことです。
ただ、
今回お伝えしたいことは
このことではありません。
子どもを伸び伸び育てる上で、
認識しておいて
絶対に損のないことがあります。
それは、、、
子どもたち自身が自分を育てる力は、
先生が持つ理想や、
親御さんが予想する「我が子の限界」すら
はるかに超えた世界を
容易に創造することが可能だということです。
そう聞くと、
「うちの子にそんな力あるのかな?」
「うちの子が創る世界なんて、心配だ」
「予想を超えて、変なところへ行かなければ良いけど」
といった意見も
聞こえてきそうですが(笑)、
そういった気持ち自体、
実は子どもの心配ではなく
「自分の許容範囲に
子どもを置いておきたい」
という、支配欲求から
来ているものかもしれません。
つまり、その子自身や、
その子の可能性を
心から信頼していないのですね。
ですが、
心配はいりません。
子どもが自分を育てる力は
まさに「プロデューサー要らず」。
そのことがよくわかる体験談を
ひとつご紹介したいと思います。
この話を聞けば、
お子さんに任せておけば、
大丈夫なんだ。
きっとそんな気持ちに
なれることでしょう。
実力主義は、容易に超えられる
私の生徒の子で
全国大会の大舞台に立ち、
賞を取った子( 仮にA君と呼びましょう )
が居ます。
A君は小学4年生の頃、
学校の授業についていけなくなり
担任の先生と親御さんが
支援学級に入れるかどうか様子を見よう、
と相談していた頃、
ビートボックスの初体験に来てくれました。
元々内気な子で、
人前でお話しすることも
苦手な様子でしたので
ビートボックスを習うようになり、
A君がマイクひとつで堂々と
ステージパフォーマンスをする姿を見て、
親御さんは当時
「信じられない」と、
大変驚いておられました。
その数年後、
生徒さんたちの中で唯一
公式の全国大会の大舞台に立ち、
好成績をおさめ、
親御さんや他の生徒さん、
インストラクターの私にも
たくさんの感動と、経験、景色を
プレゼントしてくれました。
ただ、
ここからが肝心な話なのですが、
実はそのA君、
特別ビートボックスが上手なわけでは
ありませんでした。
こんな言い方をすると
大変失礼かもしれませんが
他県から全国大会に出場していた
強者の子たちの中で言えば
ハッキリ言って
全然格下と言いますか、、、。
もっと言えば、
「A君よく予選通ったよね」
と言われても良いレベルだったかもしれません。
それでも、
先生である私ですら
経験したことのない大舞台に立ち
生徒さんの中では
一番の好成績を上げているわけです。
これは一体、
どういうことなのでしょうか。
他にも過去に
こんなことがありました。
あるイベントの際に
県外からゲストとして参加されていた
大御所のダンサーさんがいました。
そのイベントには我々
ビートボックスのメンバーも
出演させていただいたのですが、
A君の他にも上手な子が
たくさん出演していたにもかかわらず
なぜか大御所ダンサーさんの目には
A君だけが止まり、
「うちの県で開催するイベントで
SHOWをしてほしい」
と、大御所ダンサーさんから
直々にお誘いを受けて、
そのままA君は
県外進出(?)した生徒さん第一号となりました。
実力のある人には
必ず結果がついてくる、
という世界であれば
A君は
華やかなステージや賞とは
無縁だったでしょう。
それでもA君が
実力では届かない景色を見ることができたのは
実力を容易に超えていくことが出来る、
ある素晴らしい特徴を持っていたのです。
その素晴らしい特徴とは、
生徒さんの中で人一倍、誰よりも
「素直」な子だったということです。
自分の好きなことに対して真っ直ぐで、
自分の思いに正直で、
先生の話を素直に聞く子でした。
「運も実力のうち」
とはよく言いますが、
A君の場合は
「素直さは実力を超える」
と言っても、
決して過言ではありません。
学校教育を超える「素直さの力」
ここまでのお話を聞いて、
「では実力をつけるだけでは報われないのか?」
という疑問を
持った方もおられるかもしれません。
いえ、
決してそうではありません。
大切なのことは、素直さを持ったまま
実力をつけていくこと。
「素直さ+実力」
これこそが
自分自身を最高の仕上がりへと導き
周囲の予想を超えた世界へ
辿り着くことの出来る秘訣なのです。
それにはまず、
実力をつけようと頑張って
努力をしているときの
本人が放っているエネルギーに
着目していただきたいのです。
エネルギーと聞いてピンとこなければ、
「気」でもなんでも良いでしょう。
つまり、
どういう気持ちで取り組んでいるか。
純粋に、
心から素直に楽しんでいる気持ちか、
それとも様々なプレッシャーを感じながら
無理矢理な努力をしているのか。
もし後者であれば、
夢や願いを叶えることや、
目標の場面にたどり着くのは
時間がかかるかもしれません。
なぜなら、創造には
意志の軽さがポイントになってくるからです。
本人の気持ちの軽さ次第で
立ち現れる現象に
大きな違いが出てくるのです。
先生や親が持つ理想、
「言うことを素直に聞いてほしい」
「ちゃんと言うことを聞く子がいい子」
このような場合の素直さは
子どもに求める
先生や親のエゴだと言えるでしょう。
子どもの素直で純粋な心に
先生のエゴや、
親御さんのエゴなどが介入すると
理想の世界どころか
歪んだ世界を創造しかねません。
反対に、
受け取る側の子どもたちが
教えを素直に受け取ることが出来て、
素直に実践しようとしたとき
純粋かつ
軽やかな創造意志を発動し
親の予想や、先生の理想を
大きく超えた世界の創造を可能にします。
究極、
子どもの素直さに
任せておくと良いわけです。
A君の場合は、
小学校の時点で学力が周囲についていけないと
心配されていましたが
「全国大会に出る」という意志だけは
ハッキリと決まっていて、
ビートボックスの時間は
ただただ素直に楽しんでいました。
結果的に、
親御さんや学校の先生すらも驚く
活躍を見せてくれました。
その背景には、
学校生活で心配されていた
「周りと一緒じゃなくなる」
「自力では生きていけなくなる」
などと言った
周囲の余計な心配ごとから解放され、
ただ好きなことを、
好きなだけ、
好きなように楽しむ。
そんな純粋さと
素直さだけがあったというわけです。
学校教育では
点数をつける習慣から
周りの子とつい比較されがちです。
一定のことが
出来る子 or 出来ない子
という視点がそのまま
子どもたちの評価に繋がってしまいます。
しかし、
これからの時代を担う子どもたちを
これまでの教育観念で
評価する必要はもうありません。
なぜなら、
子どもたちには元々
自らを育てる力が備わっており、
子どもたちが
心から素直に取り組んだとき
周囲の予想を
はるかに超越した世界を創造し得るからです。
子どもたちの素直さが
生み出す世界は
学校教育や、
大人の常識の世界に
決して収まるものではないのです。
この記事を書いた人
村澤博志
HumanBeatBoxer(ヒューマンビートボクサー)
富山を代表するヒューマンビートボクサーであり、
北陸唯一のビートボックス・インストラクターとして活動している。
富山県、石川県の保育園、小・中・高等学校などで、外部講師としてビートボックスの授業を行っている。また、福祉施設や様々なイベントでワークショップを開催し、ビートボックスの魅力を幅広く伝えている。
幼少期から霊障(霊の憑依による体調不良)を体験しながら育ち、数奇な運命に導かれる。
ミュージシャン / インストラクターとしても順調だったころ、仮想通貨詐欺で多額の借金を背負い、自己破産を決断。
自殺が頭をよぎり人生のどん底を味わうが、datumグループが提供する和の叡智の実践講座『エンペラーコード』と出会い、人生の逆転を体験する。
過去に学んだ易経やカバラなどのすべての教えの元は日本の叡智にあることを知り、祓い・鎮魂を実践する中で、言霊の力を確信。
現在は、自らの人生を変えた和の叡智を日本と世界の人々まで届けるべく、datum houseのライターとしても活躍する。