「知」の働きをいったん止める、それが鎮魂
*七澤賢治講話集2「鎮魂」116ページより抜粋引用
言語を使うことは、
「知」をひらく道筋である
というのは当たり前なんですが、
鎮魂の側からそのことを考えてみると、
鎮魂とは「知」の働きをいったん止める、
思考を止める方法でもあるということですね。
ですから、鎮魂を始めると、
それが論理的であれ情緒的であれ、
いろいろな思いが出てくると思います。
また、思考が飛んだりもしますが、
鎮魂していると一種の妄想のようなことが
出かねないんですね。
ですから、鎮魂の最初の働きは、
次から次へとイメージや思考が飛び交う、
というようなことを留めるというか、
留め置くということです。
まずは、「考えない」ということをする。
そういうことを目指す方法があるのです。
(七澤賢治講話集2「鎮魂」116ページより抜粋引用)
古来、主に宗教的文脈でとらえられてきた概念に現代の最先端科学を接続させ、現代に生きる私たちにこそ活かされるべき実践の知として蘇らせた著者、七澤賢治氏が、「鎮魂」の現代的意義を求めて、新たな探求の旅をめぐります。
著者紹介
七澤賢治
1947年山梨県甲府市に生まれ。1978年大正大学大学院文学研究科博士課程修了(宗教学)。2010年白川伯王家伝の継承者として「一般社団法人白川学館」を創設。著書に『龍宮の乙姫と浦島太郎』(小笠原孝次氏との共著 和器出版 2017年)など多数。
「思考を止める」技術の大切さ。
七澤賢治の言葉はいかがでしたでしょうか?
鎮魂は日本古来の瞑想法であり、
心を静めると同時に、
創造の源泉にアクセスする方法です。
そのポイントは、「思考を止める」こと。
一方で現代の成功哲学では、
ナポレオン・ヒルの著書
「思考は現実化する」に代表されるように、
成功者に共通する
“思考”と“やりかた”に注目が集まりがちです。
もちろん、「思考」のパワーが強くなれば
それをエネルギーとして行動が変わったり、
使う言葉が変化して、
まわりへの影響力も変わるので、
「思いがカタチになり、願いが叶うようになった」
「知り合う人の層が変わって、
自分の願っていたことが最短で叶った」
といった成功体験を得られる方も、
一定数いらっしゃるでしょう。
しかし、
「思考が現実化」するのなら、逆もまたしかり。
不安、後悔、苦労・失敗・・
そのような思考も現実となることを
多くの方が体験されているのではないでしょうか?
だからこそ、一度立ち止まり、
思考を正しい方向に導くためにも
「思考を止める」という技術が必要になるのです。
下記の記事では、
普段なにげなくしている「思考」の正体を紐解いて、
自分の本当の望みに近づく方法をお伝えしています。
ぜひ、合わせてお読みください。