古神道の祓いと鎮魂で「〇〇が持続する」
浅子雄一郎 [2021.07.10]
皆さん、こんにちは。
浅子雄一郎です。
maforamaの、電子神殿
古神道とデジタル技術の融合シリーズ、
お読みいただいていますでしょうか?
この祝殿には、「天沼矛」という
イザナギとイザナミが海をかき混ぜて
オノゴロ島を作ったとされるときに
使われた、神剣が安置されています。
その全長、なんと137cm!
この長さにも、実は宇宙創造に
まつわる秘密が隠されているのですが、
これはまたの機会に。
「長」という漢字に秘められた話
今回は、祓いと鎮魂に関わる
この「長」という漢字に秘められたお話です。
皆さんは、この「長」に
どんな印象をお持ちでしょうか?
長野県を故郷にお持ちの方は
ふるさとの景色を
思い出すかもしれません。
歴史が好きな方は、
織田信長を思い浮かべるでしょうか。
大祓の長さを思う方や、
鎮魂で坐っているときの長い時間を
思い出す方もいらっしゃるかも。
私は、この「長」に
「息長足姫命」
(おきながたらしひめのみこと)」
こと、神功皇后を思い出します。
長い間何かが持続する様を指して
「息が長い」と言ったりしますが、
「息長足姫命」は、長寿の象徴。
禊祓(みそぎはらい)の神である、
「底筒男命(そこつつのおのみこと)」
「中筒男命(なかつつのおのみこと)」
「表筒男命(うわつつのおのみこと)」
とともに、住吉の地に祀られています。
祓いと鎮魂があり、
その叡智と実践、哲学と文化が
地下水脈のようにして
脈々と流れていることで、
日本をはじめとした地球の息が
「長く」続いている。
そんな風に感じるのです。
もっと具体的に説明しますと・・
これまでの社会や経済活動は、
どこまでも拡大、発展する一途を
辿ってきたところがあります。
しかし、その延長線上には
いずれ崩壊が待っているというのが世の理。
拡大と発展という方向だけでは、
それこそ長い目で見たときに
長くは続かないのですね。
創造の意志から拡散し離れていく人間の意識
たとえば瞑想でも、
意識が際限なく拡大していって
やがて宇宙大になった!というと、
一見素晴らしい体験のように思います。
しかしこれも、同じ理由で
気をつけなければならないこと。
七澤代表も、
創造の意志から永遠に拡散し
離れていく人間の意識を指して
「無限(無間)地獄」と形容します。
欲望もそうですが、
限りがないというのは
人間をおかしくしてしまい、
破滅に向かわせてしまうわけです。
ここで、祓いがありますと、
拡大と発展に向かう動きを
いったんゼロリセットしてくれます。
意図的に元に戻すといいますか、
破壊と帰趨(きすう)を起こすのですね。
それによって、
また新たな創造を始めることができる。
息をフーッと吐ききったら
新鮮な空気が自然と入ってくるように、
祓いのあとには、
自然な創造が続きます。
呼吸も、吐くだけ
あるいは吸うだけだったら、
その息は長くは続かずに
倒れてしまいますよね。
吐いて吸う「呼」「吸」で、
はじめて人は生命活動を
持続させることができます。
同じように、
祓いと創造の繰り返しによって、
崩壊で終わってしまうことなく
「長く続く」ことができるのですね。
鎮魂でも、
やはり同じようなことがいえます。
「思考を止める、それが鎮魂である。」
という七澤代表の言葉があります。
つまり、放っておいたら
どんどん拡大してしまう思考(=不幸の種)
を消し、ゼロポイントに立ち戻る技ですね。
生きながらにして「死」を経験すること
といってもよいかもしれません。
冬のあとには草木が芽吹く
春が来るように、
自然の循環における「死」のあとには、
「再生」が待っています。
拡大や発展という
「プラス」の術しか持たないとき、
その先にあるのは破滅と終焉です。
一方、祓い、鎮魂のような
「マイナス」の術を持っていて、
言霊というものがあれば、
常に新しい創造と再生と
共に在ることとなる。
それを一人ひとりが実践することで
破滅と崩壊に向かう社会ではなく、
長く続いてゆく「持続可能な社会」
というものが実現するのですね。
それは、太陽と月が交互に昇り、
昼と夜を繰り返す
自然(五行)の姿そのもの。
あるいは、
始まりも終わりもないメビウスであり
宇宙の実相そのもの、ともいえます。
「持続可能社会」
これからの時代のキーワードです。
ご先祖が守ってきたものを
私たちの手で大切に受け継ぎ、
持続させることができる社会ですね。
datum houseは、
「とほかみえみため」の言霊をもって
ご先祖とのつながりを
しっかりと持ちながら、
そんな社会の実現に向けた
働きかけをしていく
大切なつながりであり、情報場です。
これからも、
皆で、日々の祓い鎮魂、
そして自然や土地、食物を
大切にすることで、
持続可能な社会を創り上げる
その一翼を共に担ってまいりましょう。
datum houseの記事には、
そんな持続可能な社会を創造するための
ヒントで溢れています。
まだご覧になっていない方は、
お時間のあるときに
ぜひご確認くださいね^^
この記事を書いた人
浅子雄一郎
neten株式会社/ラボラトリオ株式会社研究員
早稲田大学教育学部卒。
ヴィパッサナー瞑想からマントラを使った瞑想など様々な瞑想法を経て、白川学館の門を叩く。
言霊の叡智を装置化したロゴストロンの信号で、それまでの瞑想の体感が一変。この体験に衝撃を受け、800年間宮中祭祀を司ってきた白川伯王家伝承の「おみち」を生涯実践することを心に決める。
祓い、鎮魂、言霊を実践しながら、自らが世界の人々と「おみち」との結び手となるべく、日々奮闘中。