超適応〜未来への意志が脳を変え現実を創る〜
ELEMENT編集部 [2021.09.09]
皆さん、こんにちは。
小野寺潤です。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。
パラリンピックでも活躍された
タチアナ・マクファーデンさんは
“超適応”により未知の能力を開花させました。
その詳細は、
NHKスペシャルの
ミラクルボディーというシリーズ
「驚異の人体“超適応”車いすレーサー
〜タチアナ・マクファーデン」
という番組でご確認いただきたいのですが、
私たちの組織でも「超適応」を
テーマとして取り組んでいました。
なぜなら「超適応」が、
生き抜くためのカギになるからです。
「進化論」を唱えたダーウィンは、
「この世に生き残る生き物は、
最も力の強いものでも、
最も頭のいいものでもない。
それは、変化に対応できる生き物だ」
という考えを示しました。
これは考えてみれば、
当たり前のことでもありますが、
文明化された社会に
生きれば生きるほど、
それがいかに難しいことか
わかります。
あらゆる観念や価値観、方法論に支配され、
不安や恐怖といった
様々な感情に揺さぶられ、
本来の透明かつ融通無碍な姿が
失われてしまうという。
「超適応」という言葉を
使うのは簡単ですが、
それを実現するのは
至難の業であると頷けます。
超適応による脳の変化
そこで参考にしたいのが、
NHKで紹介していた
タチアナ・マクファーデンさんです。
車椅子が用意できない
貧乏な施設で、
幼少期は逆立ちして施設内を
移動していたといいます。
その後車椅子レースの
世界チャンピオンになるわけですが、
その過程において、
彼女の脳の仕組みは
どんどん変化していきました。
それにより常人の手の届かない
領域に達することができたのです。
このことは、研究に使われる
高精度の脳のセンサーからも
明らかにされており、
マクファーデンさんの
耐久実験から、
彼女の脳が本来の役割を
変えてしまったという
事実が確認されています。
それを意志力というのは
簡単ですが、
そこにはある明確な仕組みが
存在しました。
それが前頭葉における
前帯状皮質の働きによるものです。
つまり、
“未来への報酬”を決めることで、
この前帯状皮質が働き、
人間の心理的限界を打ち破り、
自らの生理的限界まで
自身を追い込むことができる
ということです。
彼女の場合は、それを、
世界チャンピオンになること、
と設定したわけです。
一方、私たち一般人は通常、
思考や情緒を働かせることにより、
手前のさらに手前で
ブロックをかけてしまいます。
ですから、自分で自分の可能性を
閉じ込めてしまっているということ。
けれどもマクファーデンさんの場合、
そうではないということになりますね。
自らリミッターを外している
という意味において。
限界を超える“未来意志”
大事なことは、これは、
身体の動きに限らないということです。
たとえば、
仕事にしても人間関係においても、
常に限界意識が働くということ。
ですから、
あるところから先の領域には
行けないことで、
行き詰まりを感じたり、
人生そのものが面白くなくなったり
するわけです。
ところが、この番組には
大いなるヒントが隠されており、
それが、“未来への報酬”という概念で
紹介されていました。
未来に報酬を設定しているから
がんばれる、と。
私はそれを“未来意志”と呼びます。
未来に自分がこうなるという意志が
明確であれば、
人は数々の問題があっても、
乗り越えることができます。
ところがお先真っ暗ですと、
今を頑張ることができません。
極めて当たり前の話ですが、
当たり前だからこそ、
真実だと言えます。
ということは、
未来意志を明確に持つことで、
極論すれば、私たちは、
何でもできると言えるのではないでしょうか。
未来意志の言葉「とほかみえみため」
さて、この文脈から、勘のいい方は
もうおわかりかもしれません。
そう。
「とほかみえみため」こそ、
未来意志の言語である、ということ。
「ご先祖が微笑む事態になった」と。
これはどう見ても、
未来のお話ではないでしょうか。
また、未来を決定する言葉
と言えないでしょうか。
もし未来がそうなるとわかっていれば、
どんな苦労でもがんばれます。
また幾多の障害があっても
乗り越えられます。
ということは、
そこに前帯状皮質の働く
余地があるということです。
さらには、
「とほかみえみため」は
祓いの言葉でもあるので、
あらゆる観念や価値観、方法論、
そして、不安や恐怖といった
様々な感情も祓われます。
まさにマクファーデンさんが
やっている通りではないでしょうか。
彼女の場合、
他人を見返したいという
強い思いが祓いの力とも
なっているようですが、
私たちはそこまでの
苦労をする必要がありません。
実際、
「とほかみえみため」を唱えるようになってから、
これまで壁と感じていたものが、
全くそう感じられなくなった
という方が続出しています。
それもそのはず。
一見単純でありながら、
あらゆる要件を
満たしているのですから、
脳科学の面から見ても、
当然と言えるわけです。
単純な中に秘められた真理。
これからもこの道を
しっかりと実践し、
「超適応」、
さらには超「超適応」の自分を
獲得していただければと思います。
小野寺潤
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