古代の神官たちの最高機密
結局、私が祓いを推奨する理由は、
それが真の幸せに繋がるからなのですが、
さらに言うと、
それにより願いが叶いやすくなるということがあります。
願いが叶うためには、
それが実現するための仕組みを
頭に入れておかなくてはなりません。
そこでこの章では、
そうした願いがどのような機序で現実化するのか、
これまで一部のセミナーでしか
お話ししてこなかった中身を、
今回ここに公開したいと思います。
これだけは予め申し上げますが、
なぜ今こうして秘密めいたことをお話しするのかといいますと、
これから「とほかみ」を広めていただく皆さんに、
いずれ必要となる情報だからです。
いずれこの意味は、
「あとがき」にも出てくると思いますが、
これからは真実の情報を掴んでいないと、
二進も三進もいかなくなるのです。
もったいぶるわけではありませんが、
今からお話しする内容は、
ギリシア文明以前から存在した
古代の神官たちの最高機密でもあります。
そこに「祓い・鎮魂・言霊」といった要素が
どう絡んでくるのか、想像しながらお読みいただくと、
その先の理解が楽になるでしょう。
現実を生み出す“三角形”のメカニズム
では、話を始めます。
まず、通常願いが叶うといった場合、
何が原因で叶ったといえるでしょうか。
願いの強さでしょうか。
それとも、運のよさでしょうか。
あるいは、
何らかの存在が後押ししてくれたからでしょうか。
そのいずれも間違いではありませんが、
結局のところ、私たちはその仕組みを知らないがために、
ただいたずらに神社とかお寺に行ったり、
同じ言葉を繰り返し唱えたりしているわけです。
確かに、世の中には運のいい人がいて、
比較的何でも叶えているケースがあります。
ただし、それも
これからお話しするメカニズムの範疇のお話です。
では、そのメカニズムとは何かといいますと、
まず皆さんの頭の中に三角形を描いてほしいんですね。
その頂点に「イデア」という言葉を置きます。
そして右下に「精神」、
左下に「物質」という言葉を置いてみてください。
そのままでは何のことやらわかりませんね。
これは、古代ギリシアの世界で、
「イデア」が「精神」になり、
「精神」が「物質」になるということを意味しています。
ものすごく単純な図式ですが、
実はこれが物事が実現するための作用機序であり、
その元の考え方は、
古代エジプト、そして縄文神道にもあったものです。
問題はその「イデア」がいかなるものか、
ということですが、一般的には
「理念」とか「観念」といった意味に捉えられているようです。
ところが、本来の意味は、
プラトンの時代に「時空を超えた永遠の実在」だとされ、
実体がなく、今のように簡単に定義できるものではありませんでした。
ここでもう一度、
先ほどの三角形に戻って考えていただきたいのですが、
申し上げたいのは、こういうことです。
物事が実現するのは、
「イデア→精神→物質」の順番であるということ。
つまり、プラトンの考えに従えば、
「時空を超えた永遠の実在」が「精神」を生み、
「精神」が「物質」を生むということになるわけです。
世間一般的には、
願いを叶える方法として、
そればっかり考えていれば実現すると言われますが、
精神が物質を生むという流れから、
そのことに誤りはありません。
しかし、それでは、
先の三角形の一部分を説明しているに過ぎません。
大事なことは、
ここでいう「イデア」とは何かであり、
それがわからなければ、
せっかくの三角形もただの図形で終わってしまいます。
では、改めてこの「イデア」、
あるいは「時空を超えた永遠の実在」とは何でしょうか。
実はそれこそが「言霊」なのです。
これは、おそらく古代から続く
世界の秘密結社が欲しくてたまらない答えのはずです。
なぜなら、それが「言霊」であることは、
古代イスラエルの三種の神器とともに、
どこかに消えてしまった教えだからです。
ちなみにイスラエルの三種の神器とは、
「十戒石板」「マナの壺」「アロンの杖」のことを言います。
役割的には、
日本における三種の神器と
同じものと考えていただいて差し支えありません。
というのも、
いずれも「言霊」とその操作法に関する神器だからです。
「言霊→精神→物質」の順番
で、三角形の方にまた話を戻しますと、こういうことです。
「イデア→精神→物質」とは
「言霊→精神→物質」ということ。
これで大分わかりやすくなったのではないでしょうか。
願いが叶うとは、結局、
自分の言葉が現実化するということです。
それ以外に何と表現できるでしょう。
なかには、
自分のイメージが実現することが願いが叶うことだ、
と主張される方もおられるでしょう。
ところが、
イメージが何でできているかと言いますと、
元は言葉なのです。
たとえば、言葉なしに
いきなりバナナを想像できるでしょうか?
自然に思い浮かぶものは別として、
あらゆるイメージは言葉が先行することで生まれるのであり、
先ほどの三角形でいうと
「精神」のところがイメージに相当するわけです。
そのことがわからないと、
いくら自分が望むことを繰り返しイメージしたとしても、
言霊がその上位概念にあるため、
「自分には無理だ」という言葉が同時に存在してしまうと、
そちらの方を優先させてしまうのです。
今ここで紹介した
「物事が実現する三角形」の仕組みは、
いわば宇宙の法則のようなもので、
これを無視した現実は存在しません。
では、現実化の結果として出てくる「物質」は
その後どうなるかといいますと、
今度は左下の位置から右上の
「時空を超えた永遠の実在」に戻るのです。
今皆さんの目の前にある様々な物質も、
未来永劫存在するわけではありません。
いずれは原子レベルで崩壊し、
また何もなかった世界に戻ります。
これは物質だけでなく、
現実世界のあらゆることに適用されますので、
今ある人間関係もいずれなくなる運命にあります。
私たちも当然いつか死ぬのですから。
これらを人間的な情の世界で見ると、
何やら悲しい出来事のように思われるかもしれません。
しかし、「時空を超えた永遠の実在」
すなわち「言霊」から新たな現実が生まれ、
また元に戻るという流れを考えれば、
そんなことをひたすら繰り返しているのが
宇宙であると気づくはずです。
つまり、そこに人間の情の入る余地はないのです。
あるとすれば、
三角形の「精神」の部分になります。
(次回に続く)
※ご理解を深めていただくため、
まだ前著『とほかみえみため〜神につながる究極のことだま』をお読みでない方は、
併せてお読みいただくことをお勧めいたします。
『とほかみえみため〜神につながる究極のことだま』は、
一部を抜粋してdaum houseでも記事として公開しています。
気になる方はぜひ、こちらからお読みください。
「『とほかみえみため』はなぜ奇跡を起こすのか?」
著者 : 大野靖志(本名 : 小野寺潤)
宮城県生まれ。早稲田大学商学部卒。
ユダヤ教をはじめ世界各国の宗教と民間伝承を研究後、白川神道、言霊布斗麻邇の行を通じ、新たな世界観に目覚める。
現在は、多彩な執筆活動と並行して、一般社団法人白川学館理事、ラボラトリオ株式会社代表取締役、neten株式会社顧問を務め、日本と米国に意識変容のためのデジタル技術を普及すべく、東京と山梨を拠点に、さまざまなプロジェクトに力を入れている。
大野靖志(おおの・やすし)として著書『成功の秘密にアクセスできるギャラクシー・コード』『あなたの人生に奇跡をもたらす 和の成功法則』『願いをかなえるお清めCDブック』(サンマーク出版)、『とほかみえみため~神につながる究極のことだま~』『「とほかみえみため」はなぜ奇跡を起こすのか?』(和器出版)などがある。