「生命の記憶」と「先祖」
「わたしは先祖でできている」
というお話を覚えていますでしょうか。
わたしは先祖のDNAでできており、
わたしのものといえるものは、
実は存在しない
という話のことです。
先祖というと普通は
両親や祖父母など、
顔のわかる範囲で特定しようとします。
もしくは、家の仏壇に
曽祖父母の遺影があれば、
そこまで含まれるでしょうか。
いずれにしても、
通常はこのように、
身近な限定された範囲の先祖を、
自身の先祖として崇める傾向が強いように思います。
人によっては、
「亡くなったおばあちゃんが自分を助けてくれた」
というケースもあるでしょう。
けれども、私たち一人一人の先祖は
実際には膨大な数に上り、
身近な先祖だけ
わたしという存在に関係するわけではありません。
わたしの知らない
ずっと大昔の先祖であっても、
そのDNAは
いつもわたしの中に存在し、
わたしの一部として
影響を与え続けているのです。
すると、ここで面白いことがわかります。
つまり、私たちのDNAには、
生命が始まったばかりの記憶も
また残されているということです。
前章の中でこのように述べました。
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そうした先祖を極限まで辿ってみますと、
8億年前の原始生命体を飛び越えて、
137億年前の宇宙の起源にまで遡ることができます。
つまり、私たち一人一人のDNAには、
無数の先祖とあらゆる宇宙の記憶がストックされているのです。
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このことは疑いようのない事実です。
神秘でも何でもありません。
いわば当たり前のお話といえます。
私たちには、原初のエネルギーが宿っている
そこで、
この動かしがたい事実について、
日本の神話では
どのように表現しているかといいますと、
天之御中主神から
すべてが生まれたと言っているわけです。
それを現代的に解釈すれば、
ビッグバンとも、宇宙の最初の振動とも
取ることができます。
それにより宇宙が生まれ、
生命が生まれたと。
この宇宙ができた瞬間から、
人類がこの世に登場するまでの過程には、
量子レベルから無限大の大きさを持つレベルまで、
様々なエネルギーの交流がありました。
そうしたエネルギーから
人類が誕生したとすると、
私たちにとって最も古い先祖は、
まさに原初のエネルギーそのもの
だったということができます。
そこから宇宙が生まれ、
地球が生まれ、生命が生まれ、
祖先が生まれたといえるわけです。
したがって、
私たちのDNAには、宇宙も地球も祖先も
すべて入っていることになります。
つまり、私たちの中に、
神が入っているということになるのです。
これを神話的に表現すれば、
- 宇宙の神は天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)
- 太陽の神は天照大神(あまてらすおおみかみ)
- 地球の神は国常立神(くにとこたちのかみ)
- 先祖の神は遠津御祖神(とおつみおやのかみ)
となります。
ですから、
神はどこか外側の遠くにいる存在ではなく、
私たちのすぐ近く、
それも私たちの体の中に存在する
ということがわかるのです。
この当たり前な事実を知らないがために、
人類はこれまでとんでもない遠回りをしてきました。
すべては自分の内側にあるのに、
外側、外側へと探求を進めてきたのです。
にもかかわらず、
人々はこの現代においても相変わらず、
外の世界に神を求め続けています。
そして、
人間と神をますます分離させようとしています。
(次回に続く)
「とほかみえみため〜神につながる究極のことだま〜」
著者 : 大野靖志(本名 : 小野寺潤)
宮城県生まれ。早稲田大学商学部卒。
ユダヤ教をはじめ世界各国の宗教と民間伝承を研究後、白川神道、言霊布斗麻邇の行を通じ、新たな世界観に目覚める。
現在は、多彩な執筆活動と並行して、一般社団法人白川学館理事、ラボラトリオ株式会社代表取締役、neten株式会社顧問を務め、日本と米国に意識変容のためのデジタル技術を普及すべく、東京と山梨を拠点に、さまざまなプロジェクトに力を入れている。
大野靖志(おおの・やすし)として著書『成功の秘密にアクセスできるギャラクシー・コード』『あなたの人生に奇跡をもたらす 和の成功法則』『願いをかなえるお清めCDブック』(サンマーク出版)、『とほかみえみため~神につながる究極のことだま~』『「とほかみえみため」はなぜ奇跡を起こすのか?』(和器出版)などがある。
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