言葉の最小単位「父韻と母音」
研究開発部長Iさん
言葉の最小単位が言霊ですよと説明しましたが、それは具体的にどういうことなのでしょうか?
「ローマ字読み」をイメージすると分かりやすいんですが、日本語の一音は、父韻と母音の組み合わせで初めて音ができます。
ここまでが浦島太郎の話から紐解ける内容です。
詳細は書籍「龍宮の乙姫と浦島太郎」に非常に詳しく書いてありますので、ぜひご一読ください。
ということでまとめると、神話や寓話、御伽噺、民話には、こういった大切な情報が秘められているのです。
ここからは、いよいよメインの古事記についてお話をしていきます。
「古事記には何が秘められているのか?」というお話になってきます。
それがまさに言葉の最小単位である「言霊そのもの」について記されているということです。
それがわかるのが、古事記の冒頭である天地開闢の部分です。
ここに言霊の誕生が記されています。
古事記記と言霊五十神
研究開発部長Iさん
もう結論からお伝えいたします。
古事記に関する書籍は色々ありますけど、この漫画古事記がおすすめです。
書籍『絵でよむ古事記<上巻>』
この内容をちょっと引用させていただきます。
天地の初めのところです。
天地初めて発(おこ)りし時、天上界の高天原(たかあまはら)に現れた神は、天之御中主神。
これが「ウ」です。
続きまして、この天之御中主神が陽と陰とに姿を変えてお成りになったのは高御産巣日神「ア」、そして、神産巣日神「ワ」。「ア」「ワ」です。
このように言霊の始まりのところが生まれてきます。
父韻と母音がこの天津磐境の図のように、それぞれの神様と対応するように、古事記の最初に本当にいっぱい名前が出てきます。このような展開をしてできてくるんですね。
そして伊邪那岐神、伊邪那美神、これが16番目と17番目の神様です。
ここまでで基本の言霊の部分が完成するというのが、古事記の冒頭部分に秘められているんです。
図の右側は神様の名前ですけど、左側は対応する父韻と母音の関係を示しています。
これは先天十七神とも言われております。
この十七神で情報の基本となる言葉であり、言葉の基本となる言霊が完成するというのが重要なところです。
また、これは五十音曼荼羅としてまとめることもできます。
十七神までの展開が内側の円です。その外側で三十三神が、その後に展開しています。
このように、十七神で言霊の基本ができて、三十三神が新たに生まれて、そして五十音になるというわけです。
五十神曼荼羅図は、ちょっと細かいですが、日本語の一音一音と対応する神様の名前が記されています。
古事記の中にこういった学びがあるんです。
情報の基礎となる言葉、言葉の基礎となる言霊が、十七神から誕生しました。
要は、世の中ができてくることは、言霊の後にできるということで、伊邪那岐と伊邪那美が現れたところから具体的な話が展開していきます。
いかがでしたか?
古事記の神々の名前とぴったりと対応する日本語五十音。
八百万の神々を生み出したのは、
言葉の基本となる17の音に対応した先天十七神だったのかもしれませんね。
この古事記に登場する神々を言霊学の視点で整理した書籍が『言霊百神』です。
「超難解だけど本当にやばい本」「超絶奥義が書かれてる!」
とその界隈の人からは絶賛される伝説の名著です。
さて、次回の記事では、
そんな超難解な言霊百神のエッセンスを
漫画「絵で読む古事記」を使いながらわかりやすく解説していきます。
解説するのは、伊邪那岐と伊邪那美の二神が、
アマテラス、ツクヨミ、スサノオという100番目の神々を生むまでの物語です。
ぜひ、次回の記事もおたのしみください!
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