伊邪那岐と伊邪那美の国生み
研究開発部長Iさん
ではダイジェスト版でお伝えしていきます。伊邪那岐と伊邪那美の物語です。
天浮橋(あめのうきはし)に立って、天沼矛(あめのぬぼこ)を地上に差し下ろして、そこから潮が滴って積もって固まって、淤能碁呂島(おのごろじま)になったところから始まってます。
そのあと、伊邪那岐と伊邪那美が共に言い合います。
「右から回りなさい、私は左から回ろう」と。
この時は、伊邪那美から声をかけました。
そうして最初に生まれた子は、水蛭子(ひるこ)であったという有名な場面です。
そうやって、次に淡島が生まれましたが、これも願ったような小島じゃなかった。
なので子供の数に入れなかったと記載されてます。
「どうして願うような子供が授からないんだろう?」というこのシーン、後で解説が出てきますので楽しみにしておいてください。
ここで天津神が言います。
「女が先に声をかけて誘ったのがよくなかった」と。
「誘う順序を改めてもう一度やり直すのがよかろう」と。
そうして今度は、伊邪那岐から声をかけて、結婚して、生まれた最初の子が淡路島です。
その後もたくさんの島々を生んでいきます。
最後に本州もできました。この8つの島々を生んだので日本列島を大八島國(おおやしまのくに)と呼びます。
炎の神が生まれて・・
こうやって日本列島ができました。ダイジェストでこのようになっています。
その後もどんどん生んでいきます。
天鳥船(あめのとりふね)、大宜都比賣(おおげつひめ)と出てきて、最後に火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)を生みます。
これも有名なところです。
炎の神を生んでしまったことで、伊邪那美が命を落としてしまいます。
この時に嘔吐したものからまた神様が生まれてくるんですが、傷が重く、最終的にはお亡くなりになりました。
そしてこの世を去って黄泉國(よみのくに)へと旅立ちました。
この黄泉國が非常に大事なところです。
黄泉國に伊邪那岐が向かいますが、その前に非常に悲しんだ伊邪那岐は剣を引き抜いて、
迦具土の神様を斬り放ってしまうんです。そこからまた、たくさんの神様が生まれました。
黄泉國に行った伊邪那岐は、伊邪那美を求めます。
しかし、伊邪那美は「もう黄泉國で食事をしてしまい黄泉國の住人になっていて、戻れなくなった」と言います。
このシーンが非常に印象的で、個人的にすごく大事なところだと思ってます。
食べ物を食べるからその土地の人間になるということなんです。
だから食べ物を差し上げることは、すごく大事なことになるし、非常に深いものがあると思います。
続けます。
もう黄泉國の住人になってしまい、帰れない。
「でもちょっと相談をしてきましょう」と黄泉國の神様に相談をしに行くから、ちょっと待っててくださいとなりました。
しかし、その間「わたしの姿を決して見てはいけません」と伊邪那美から言われます。
でもあまりに長く戻らないので、伊邪那岐は待ちきれなくて見ちゃうんです。
そしたら、無数の蛆(うじ)がワンワンたかっていて、見るもおぞましい状態を目にします。
そしたら伊邪那美は「よくも恥をかかせましたね」と言って、黄泉の魔女たちに伊邪那岐を追いかさせました。
お前が1000人殺すなら・・
伊邪那岐は、迫りくる魔女に向かって、黒い縵(かづら)を投げて山葡萄(やまぶどう)を生んだり、爪櫛(つまくし)の歯を折り取って投げて筍(たけのこ)を生んで、それらを魔女が食べている間に逃げました。
それでもまだまだ魔軍が、追ってくるので、最後に桃の実を投げつけました。
すると魔軍は全部退却したのです。
この桃に名前を付けました。これが意富加牟豆美命(おおかむづみのみこと)です。
しかし、最後に、伊邪那美自身が追ってきました。
そこで巨大な岩で黄泉比良坂(よもつひらさか)を塞いで、最後に夫婦別理の言葉を交わす有名なシーンになります。
ここでは「私の夫、伊邪那岐よ」と。
「こんなひどい仕打ちをするなら、1日に1,000人殺します」と伊邪那美が言います。
でも伊邪那岐は
「お前がそうするなら、1日に1,500の産屋(うぶや)を建てていく」と答えました。
つまり1,000人死ぬのなら、1,500人生まれることにしようとなったのです。
なので今も、そのようになっていると説明されています。
いかがでしたか?
現存する最古の歴史書として名前は知っていても、内容までは学校では教えてくれない古事記。
その中身は、日本の国土の成り立ちであり、人が死に、そして生まれる循環の仕組みだったんですね。
しかし、ここまでは、誰でも読めばわかる物語としての古事記です。
次回の記事では、この物語に隠された言霊の秘密を解説していきます!
ぜひ、次回もおたのしみに!
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